アニー・リーボヴィッツ,レンズの向こうの人生
1月頃、たまたま立川の駅ビルの上でご飯を食べていたら、向かい側の高島屋の壁にある巨大モニター画面(電光掲示板?)に映し出された映像に釘付けになった。ミックジャガーとか映画俳優とか有名人が次々出てきてインタビューされていた。なんだろう??普通の映画の予告とは全く違う感じだったので写真展かなにかかと思ったら、実在する女性写真家のドキュメンタリー映画の2月からの上映予告だったのだ。(絶対見よう!と思っていたけどひと月も経ってると危なく忘れるところだった。(^^;))
そして、視線を変えると世界堂(画材屋)が別のビルの5Fに入っていることに気が付いた。駅ビルの上以外にも出来たんだ!!
この2つの発見で、ここでご飯を食べたのはこれらにめぐり合うためだったのか~!と自分で運命的出会いを想定して喜んだ。(^^;)
実際にこの映画を見にいったのは、今週の水曜日。レディースデイというありがたい日を無駄にしてはならぬ…と一人で立川のシネマシティーへ行った。
80分の映画。女性写真家のこれまでの人生が沢山の写真と共に現れてくる。
映画が始まって、すぐに「彼女はプレッシャーをものともしない」というような第三者のナレーションがあった。それ以上の言葉は続かなかったがその言葉が自分のなかで跳ね返った。
プレッシャーを感じるより前に、撮りたいという気持ちが勝っているのだ…と。
自分の勝手な解釈であったが、しょっぱな数分でバーンと来たので自分の中で大切にしようと思った。
ジョン・レノンの死の4時間前に撮られたこのショット、デミ・ムーアの妊娠ヌードポートレート。彼女のこと全く知らなかったけれど有名な写真が沢山あった。
あまりに一瞬一瞬が濃厚で、映画の中の写真に見入るとともに撮影している彼女の心境、被写体の心境そしてほんの短い印象的な言葉。。。。。それぞれを感じようとしたら時間がとても追いつけない。
私も写真が好きで20代の頃は沢山撮っていた。海外旅行も写真を撮ることに夢中で、でもいつしかカメラのレンズを通してしか旅をみていないことに物足りなさを感じて、ナマの旅を感じたくなって写真を撮るのを辞めたのだった。
私と彼女では実力、気合い、才能の違いは雲泥の差だが、彼女が表現したいものの変遷に共感するところは多かった。
予定では、見たあとでお茶しながら画材屋で何を買うか考えようと思ってたのに、実際には頭の切り替えが全然出来なくてかなりの時間を費やした。今もはんすうしてみたが消化は出来そうにない。映画が伝えてきたことが沢山ありすぎて書けない。でも見て感じてもらうのが一番だ。何も私がへたに解説するよりも。(^^;)DVDが出ていれば、買ってじっくりコマごとに観たいくらいだ。
とにかく元気をもらった。
彼女は59歳。まったく歳を感じさせなかった。知的ではつらつとしている。ずっと仕事をしてきて50歳の時子供が欲しいと思ったそうだ。今は双子と女の子の3人のママでもある。パートナーのこととかどこにも触れていなかったので、養子をもらったのだろうと思っていたのだが、後からパンフを見たら50を過ぎて出産したとのこと。びっくりした。
出産はともかく、私はまだまだこれからだ…というキモチになった。
そういえば、彼女は子供のころ引越しが多く、大家族で車で移動することが生活の一部になっていて、外の風景は車の窓でトリミングされていた…まるで写真のように。
私も映画館を出たら、外の景色がいつもより新鮮にナマなましく見えた。
レンズを通して見るのを辞めてたのに、もしかしたらレンズを通して(真剣に)見たほうがモノがよく見えてくるのかもしれない…なんて今頃思えた。(^^)


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